銀行がお金を貸してくれないので。

借りる苦労を借らないで済む苦労に代えました、

そしたら、その貸してくれない悔しさで

肝が据わりよい知恵を醸し出し

〈借りる苦労より借りない苦労があとで楽〉と

気づきました。

〈借金上手が必ずしも資金繰り上手ではない〉と

悟りました。


〈借金をもって苦しんで知るお金の恩!〉

〈そのお金の恩に報いて無くなる借金!〉

〈お金の恩に背いて増えるサラ金地獄!〉

借金には〈物質的借金〉と

感情が伴う〈精神的借金〉の二通りがあります。

〈物質的借金〉は物質で返済すること、

〈精神的借金〉は精神で返済するのが原則です。

でも、お金や物品のような物質的な借金は

精神で返済することは絶対有り得ないのです。

借金を〈負けてもらい返済した〉としても、

その借金を完済しなかった汚名は永久に残るものです。

それに対し巷では、

慰謝料のように感情的な精神的借金を

お金に換算して戻すことをしていますが、

それは精神的借金を物質で戻したことになります。

お金に困っているひとが

よく〈お金に追われている〉と言いますが、

その人は〈お金〉に追われているのではありません。

ただ〈お金を追っている〉のに気づかないだけです。

「お金は野良犬のごとし!」追えば逃げ、

逃げれば追ってくるものです。


どんな野良犬でも金銭の性質と値打ちを教えて

〈お金を稼ぐ芸〉を根気よく仕込んだら

調教師が何も指示しなくとも

その野良犬は他の野良犬に掛け合って

よくお金を稼いで来るようになります。

必要でもないのに銀行のほうから

〈資金を貸す〉言って来たら危険千万なときです。

銀行は信用に対して貸してくれるのではないのです。

信用とは約束通りに返済したときに生ずるものです。

だから〈信用あるから金を貸してくれた〉と

うぬぼれるのは軽率なことです。

信用があるなら担保も保証人も要らないはずです。


〈借入金〉と〈借金〉は同じようだが異なります。

借りたお金が生産性を生めば〈借入金〉ですが、

借りたお金が生産性を生まないなら〈借金だ〉と

言うべきであります。

ぜひとも借金が必要な時の心がけは、

上手な借金は借りる時ではなく使うときです。

借りた金で元利共にもどせば上手な借金です。

借りた金で経費と利息だけを稼げば下手な借金です。

借りた金を元利共に戻せないのは馬鹿な借金です。


どうしてもお金を借りたいときの心得は、

借入は損益決算書をよく見定めたうえで、

貸借対照表の資産が前年度と比較して

上回る目安がついたときに借りるべきです。

売上表だけを前年度と比較して、

気軽に借りるのは危険千万馬鹿者です。

借金ばかりが利息が付くのはではありません。

〈心の借金も利息が付いている〉のに

気づかないでいる人が随分多くいます。

心の借金もお金の借金も共に

早く返済しないと延滞利息までが付いて

取り返しがつかなくなります。


借金するためによく嘘をいう人がいます。

嘘を言わない人は

何れ借金を無くす人でありますが、

バブル時は銀行の誘惑に乗って

欲の計画が仇となり嘘の終末となります。